計画と無計画のあいだ 「自由が丘のほがらかな出版社」の話

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ミシマ社の社長三島邦弘氏が、起業してからの奮闘を綴ったエッセイ。

面白かった!この本を読むまで、ミシマ社という小さな出版社を知らなかったけど、俄然、興味が湧いてきた。 

立ち上げたばかりのミシマ社は、事業計画もなければ、お金もない。社長はエクセルも使えないといった感じで、まさに「無計画」。だけど、ひたすらに考え、そして行動する。そのパワーだけはどこよりも飛び抜けていて、その熱量に、関わった人たちは巻き込まれ、突き動かされていく。 

出版界構造的な問題や、分断主義、効率主義によって読者がおいてきぼりになってしまうことも多い現状を憂い、ただひたすら面白いものを追求して一冊入魂する。その姿勢は、見ていてい清々しくもあり、なにか熱いものすらこみ上げてくる。

そして、読み終わったあと胸に手をあてて考えてしまう。「自分は、考えられているか?行動できているか?」と。